2012年10月7日日曜日

鮮明

今でも鮮明に思い出せる。 エレベーターホール前の椅子に僕ら男子が並んでいて、何か面白いことがないかと、集まって。 話をしている、朝一時間目の始まる前の時間。 何か楽しくてしょうがない走っている青春はないか、起きないか、と悶々としていた高校一二年の夏だった。 一年生の頃一緒に座ったことがあった1人は学校を去った。 いつ考えてもそれは信じられないことだった。 なぜ、彼が僕らから奪われなければならなかったのか、まったく納得が出来なかった。 それでも、また悶々とした夏がやってくるのだった。 そして、高校三年生の時にやっとその時間を打破出来たのだった。 生活は急速にドラマチックに走り出した。 もしあのまんま悶々としていたらどうなっていたかな。 でも、あの景色は今でもそれも青春の一つとして頭に焼き付いている。 あの時、僕たちも悪くなかった、いい味出してたんじゃないかな。 それぐらいに愛しい記憶だ。

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