2024年7月1日月曜日

とさ

 ずいぶんくたびれて帰ってくる。強い風は木や林を揺らし踊らせていて、緑と黒の踊りに見えるよ。自転車を止めて上に登っていくとたぶんきっとベランダからの風景も見たいんだろうなぁと思ってベランダから向こうに広がる住んでいる街を見渡した。向こうの方で微妙に煙が上がっているのも見えるし何より灰色の空が風に揺られていて台風まではいかない強い風が今吹いていることが目でわかってそのことが嬉しい。天気が違うことや風の音を聴けるくらいの静けさを自分の中に持てたら、また四季を十分に感じられるのであればきっとそれだけでもかなり生きたいとか思えるんじゃないだろうか。久しぶりにそういう気分の風が吹きましたとさ。

ゴミ捨てに行くと信じられない光景があり、セミの死骸が落ちていた。耳で聞くよりも早く。どこかから流れ着いたのかな、物理的に。

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